心の余裕がいちばん体を暖めてくれるらしい

 「そうだ、服を売ろう」9時ごろに目覚めると同時にそう思った。最近はメルカリで服を売ることに熱中している。メルカリで服を売りつつSwitchをしている。ちなみにバイトでも服を売っている。服を売る以外でお金って稼げるんですか?

 

 

 この前ついにメルカリで50,000円売り上げを達成した。完全に副業といって差し支えないだろう。ただ、メルカリでは売れにくい服というのも存在する。おれが古着屋で買ったよく分からないブランドの服はマジで売れない。おれもよく知らないからあんまり強気に出れない。メルカリで売れるのはリバースウィーブとかパタゴニアとかの分かりやすい古着だ。70'sのLeeのウールシャツなんかも本当に見向きもされない。そういう服を抱えて行くのはセカンドストリート。正直メルカリで売った方が遥かに高く売れるのだけど、あいつらはすぐに値下げを求めてくるから元値があんまり高くないやつは配送料やら手数料やら梱包の手間やらを差し引くと儲けたのかあまり分からなくなるときがある。この前売れたコンバースのスリッポンは値引き+箱代+送料+手数料で本当に全然儲からなかった。たぶんセカスト行った方が高値で売れたような気もする。

 

 

 それでこの前ニクソンのデカいリュックにギチギチに服を詰め込んで売りに行ったけど、査定額がまさかの124円だった。124円。あまりの金額に空いた口が塞がらなかった。本当に空いた口が塞がらないことってあるらしい。マスクしててよかった。その服の中には先ほども登場したLeeのウールシャツや、ウールリッチのシャツ、アノラックパーカー、レインスプーナーというアロハシャツで有名なブランドとか、見る人が見ればそこそこの値段がつきそうなものが多かったと思う。ちなみにおれの査定では3000円はいくと踏んでいた。低く見積もっても。さすがに全部キャンセルして持ち帰り、別日に違う店舗に持っていこうと決めていた。その間にいちおうメルカリでも出品していたけど誰にも見向きもされていなかった。

 

 それで今日、前に124円で買い取られそうになった服13着(リュック含め)を違う店舗に持っていった。自転車で約1時間半かけて、アメカジとか、古着に強そうなセカストに向かう。店舗によってかなり買取金額の差は出てくると思う。この店でも124円だったらもう諦めよう。おれの方が間違っている。それでも、往復3時間かけるんだから最低でも4000円くらいは欲しいな〜と思いながら自転車を漕ぐ。

 

 

 到着。査定をお願いしたときに「15〜20分ほどお時間いただきます」と伝えられ、ちょっと嫌な予感がする。手短に済ませられるということは、あまり服を調べないということで、金額も安くなる傾向にある。とほほ〜、と落胆しつつ店内を見て回る。「引きこもっている息子の部屋の前にお母さんが置く料理がコーンフレークやったら嫌やな〜」とか考えていると20分を過ぎていることに気づく。思ったより時間がかかっている様子。確変に入った。これは期待できそう。

 

 結局30分ちょい過ぎくらいかかっておれの番号がよばれる。さぁ、査定金額が提示される…。

 

 

 

 

「14,900円」

 

 

 

勝った。大勝ちだ。想像の5倍くらいの金額をつけてくれた。この前の100倍以上だ。最高。愛している。明細を見るとこの前フリーマーケットで買った2着で1000円だったパーカーが1500円で買い取られていたり、古着屋で買ったよく分からないブランドのベストが2000円で買い取られていた。その他も想像より遥かに高い買取金額。めちゃくちゃ嬉しい。叫び出したい衝動に駆られつつも冷静に手続きを済まし14,900円を受け取る。大ボーナス。

 

 帰り道はあまりの嬉しさにめちゃくちゃ道を間違え、帰るのに2時間ほどかかってしまった。途中で雪も降ってくるし。それでも、想像を遥かに越える金額の前では全てが霞む。今日はめちゃくちゃいい日だった。